TOYO TIRES:セルビアの乗用車用タイヤ新工場の起工式を開催

TOYO TIREおよび、同社生産子会社「Toyo Tire Serbia d.o.o. Beograd(トーヨータイヤセルビア」は、2020年12月15日、セルビア共和国インジヤ市の新工場建設予定地において起工式を開催した。

起工式には、アレクサンダル・ヴチッチ セルビア共和国大統領、ヴラディミール・ガク インジヤ市長、勝亦孝彦 駐セルビア特命全権大使など、約40名が参列し、工場建設工事の安全を祈願した。
この式典は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の対策をとりながらの開催となり、同社清水社長は、日本国内よりリモートで参加した。

起工式で、清水社長は「この工場で生産される製品の多くは、将来、ドイツの新R&Dセンターで設計・開発される予定である。当社は、ヨーロッパでの地産地消を進めていく」と、欧州初の同社工場での生産稼働に向けて意気込みを語った。また、臨席した、ヴチッチ大統領からは「この投資は、セルビアにとって言葉に表せないほどの非常に重要で価値のあるものである。TOYO TIREの進出を支援していただいた日本と、わが国の人々に最大級の敬意を表したい」と、感謝のコメントをした。
※一部抜粋

同社は、差別化された付加価値の高い製品を強みとし、北米市場を基軸にグローバルでの事業展開を推進しており、同社8番目の生産拠点となるセルビア工場は、グローバルな成長戦略を実現する第一歩と位置付けられている。また、同社は、2019年11月に開設した欧州R&Dセンターと連携してコスト競争力と高い技術力を追求していくとしている。
セルビア工場は、2022年4月よりタイヤ生産の稼働を始め、2023年夏には年産約500万本(乗用車用タイヤ換算)のタイヤ生産体制を確立する計画とのこと。

今回、アレクサンダル・ヴチッチ セルビア共和国大統領の取り計らいで、Jリーグでも活躍した日本・セルビア両国の架け橋的な
存在である、元サッカー選手の、ストイコビッチ氏がサプライズゲストとして登場し「13年間日本のチームに在籍したことはとても良い思い出。セルビアにとって非常に大事なプロジェクトの実現を楽しみにしている」とのコメントに続き「皆さん本当におめでとうございます。今日から頑張ってください!!」と日本語で呼びかけた。
あわせて、現地の日本大使館、勝亦(かつまた)駐セルビア全権大使は「この新しい工場があらたな欧州市場の開拓につながることを祈念している。日本の技術を移転し、セルビアにあらたなビジネスモデルを作り出すことを願っている」とコメントした。

■新工場 概要

建設予定地:セルビア共和国 ヴォイヴォディナ自治州 インジヤ市
敷地面積:約60万㎡(約150エーカー)
生産開始:2022年4月(予定)
生産能力:年産500万本(乗用車用タイヤ換算)
従業員数:約580名
投資額:約488億円(390.5百万ユ-ロ)
生産品目:乗用車用、SUV用、ライトトラック用ラジアルタイヤ

■Toyo Tire Serbia d.o.o. Beograd 概要

所在地:セルビア共和国 ベオグラード市
事業内容:乗用車用、SUV用、ライトトラック用ラジアルタイヤの製造・販売
出資比率:TOYO TIRE株式会社100%
設立年月日:2019年10月
資本金:200億円(160百万ユーロ)

ヴチッチ大統領スピーチの様子
鍬入れ式の模様
清水社長スピーチの様子