YOKOHAMA:トヨタ「JPN TAXI」向けオールシーズンタイヤ「TAXI TOURING A/S」の本格発売を開始

横浜ゴムは、トヨタ自動車が販売している「JPN TAXI」向けのオールシーズンタイヤ「TAXI TOURING A/S」を、2021年11月1日より、国内で本格発売※1すると発表した。発売サイズは、185/65R15 88Hの1サイズで、価格はオープンプライスとなる。

近年、都市部では大雪による事故が社会問題化したことを背景に、ハイヤー・タクシーへの冬用タイヤの装着ルールが厳格化しており、事業者にとって、スタッドレスタイヤの購入、シーズンごとのタイヤ交換、使用しないタイヤの保管などタイヤに関わる手間や、コストの増加が課題となっている。オールシーズンタイヤは、ドライ・ウエット路面から、冬の突然の降雪による雪道まで、1年を通じて使用できる※2ため、こうした課題の解決に貢献することができる。
同社は、東京の国際自動車とともに、約2年をかけて「TAXI TOURING A/S」を共同開発してきた。

「TAXI TOURING A/S」は、オールシーズンタイヤとしての雪上性能、ウエット性能、ドライ性能を確保しながら、タクシー用タイヤに求められる耐摩耗性能の向上を追求したタイヤとなっている。トレッドパターンには、横浜ゴムの高度なグルーブ・サイプ技術を投入し、イン側はウェット性能、センター部は雪上性能、アウト側はドライ性能を発揮する専用の非対称パターンを開発。さらに「5ピッチ・バリエーション」が優れた静粛性を発揮する。コンパウンドは、マイクロシリカの配合および、末端変性ポリマー※3と複数のポリマーの最適配合により、雪上性能とウエット性能を高次元で両立させながら燃費性能にも配慮した。また、プロファイルを正方形化することで接地面積を最大化。乗員数や荷物の量で荷重が変化しても均一な接地圧を保持し偏摩耗を抑制する。

サイドウォールには、サマータイヤよりも積雪路を走行できる証である「M+S」規格のマークを打刻。加えて国際基準で定められた、シビアスノータイヤ条件にも適合しており、欧州で冬用タイヤとして認証された証である「スノーフレークマーク」が打刻されている。同商品は高速道路の冬用タイヤ規制時にも対応※4している。

※1:2020年12月から国際自動車向けに発売していたが、2021年11月より全国販売する。
※2:深雪や凍結した路面ではスタッドレスタイヤの装着を推奨する。
※3:ポリマー(コンパウンドの母体となるゴム)の分子鎖末端部に、シリカ分散性を向上させる官能基を有する特殊ポリマー。
※4:チェーン規制の場合は、いかなるタイヤ(スタッドレスタイヤを含む)もチェーン装着が必要。