TOYO TIREは、4月1日、2022年度入社式を執り行ない、同社清水隆史代表取締役社長が訓示を行った。
【清水社長訓示(要約)】
ご入社、誠におめでとうございます。
自動車産業界で大きな変化のうねりが始まるなか、コロナ禍のパンデミックが起こる一方で地政学リスクも国際社会に大きな余波を与えています。何が起こるかわからない、不透明な時代環境のもとで、当社は知恵を出し合い、お客様の求める商品を生産、販売し、事業経営を守る努力を続けてきました。
昨年発表した中期経営計画「中計’21」においては、グローバルに全機能連携を通じ、「変化へ迅速・柔軟に適応する力」を強化することを謳っています。変化への適応は、この時代の共通課題ですが、当社では各機能組織が連携して、変化に対し迅速かつ柔軟に適応する力を磨き上げ、未来をつかんでいこうとしています。顧客に寄り添い、差別化された技術により魅力ある高付加価値商品を開発し、喜ばれる商品を作り、届けるために、技術、生産、販売のギアが強力に噛み合うビジネスモデルを構築し、より存在感のある会社をめざしています。皆さんには、社会からの期待に対して、真摯な気概をしっかり胸に携え、これから当社での社会人人生の一歩一歩を大切に歩んでいただきたいと思います。
本日より、TOYO TIREグループの一員として、新たな挑戦を始める皆さんにお願いしたいことを3点、お伝えします。
1つ目は、「新しい挑戦を恐れない」、そして「そのために原理原則をしっかり学ぶ」ということです。
皆さんは時代の新しい動きに対し、順応する感度がもっとも優れている世代です。変化の激しい、曖昧で不確実な時代のなかでしっかり光をつかみ取って生きていくには、しなやかな柔軟性が必要です。スピード感をもって変化に対応していくために、物怖じせず、新しいチャレンジを起こしていただきたいと思います。しかし、戦略も哲学もないまま、やみくもに新しいことばかりを追いかけては消耗し、逆に破綻に行き着くだけです。新しい挑戦の肥やしを蓄えるために、まずは物事の原理原則、正しい仕事の仕方を身に着け、新たな挑戦の力となるために自分の足元をしっかり固めていただきたいと思います。
2つ目は、「お客様に誠実に、そして期待を超える」ということです。社会の一員として、組織の一員として、そして何より人としてもっとも重要なことは、「正しく誠実である」ことだと思います。一心に正しく仕事をし、お客様に喜ばれる本物をお届けすることは、製造業としてごく当たり前のことであり、当社の使命です。そのためには、一人ひとりが「正しく誠実である」ことが大前提です。常にお客様、自分以外の関係する人に喜んでいただき、その期待を超えていくにはどうすべきかを意識して、行動していただきたいと思います。
3つ目は、「主体性を持ち、連携を大切にする」ということです。会社は異なる立場・知識・経験を持つ人たちの集まりです。事業経営は、そうした人たちのチームプレーであり、その総和によって、結果が生まれてきます。お互いを尊重しながら、互いの個性を発揮し合うことで化学変化が起こり、協調し合うことでシナジーが生み出されます。自ら意欲をもって主体的に関わっていくという行動が会社を変えていく源泉です。臆することなく、ぜひそういう姿勢を持っていただきたいと思います。
この3点は、皆さんの先輩方にも入社時に伝えたものです。それぞれ、働くうえで意識していただきたい普遍的なものであり、どんな時も心に留め置いてほしいと思います。
最後に激励のメッセージを贈ります。将来を見立てることが難しい時代環境のもとでは、すべてを新しく、大きく、拡大するのではなく、自分たちのリソースをフル活用して持てる力を最大化し、「質的な変革による成長」をめざすことが大切だと考えています。一人ひとり持ち場立場が異なり、異なる能力、役割が期待されていくことになります。多種多様な能力の連携から新しい価値が生まれます。また、絶え間ない変革への挑戦が個々にも求められます。研鑽と挑戦、そして、他との協調、連携を意識していただきたいと思います。
TOYO TIREは、事業を通じ、モビリティ社会を支え、豊かにしていくことに喜びと誇り、使命感をもって仕事に臨んでいる会社です。皆さん一人ひとりが喜びと誇り、使命感を携え、自身の胸の内にある情熱を呼び醒まし、挑戦を続けてください。