DUNLOP:あらゆる路面にシンクロする次世代オールシーズンタイヤを新発売 ~水や温度に反応し路面状態に合わせてゴム自ら性質が変化する新技術「アクティブトレッド」搭載第一弾商品~

住友ゴム工業は、ドライ・ウエット・氷上・雪上などのあらゆる路面にシンクロする、次世代オールシーズンタイヤDUNLOP「SYNCHRO WEATHER」を10月1日から発売すると発表した。
初期発売サイズは、40サイズで、順次22インチまで、合計100サイズ以上に拡大する予定との事。
全サイズにメーカー希望小売価格を設定するという。

新商品は、水や温度に反応し路面状態に合わせてゴム自ら性質が変化する新技術「アクティブトレッド」を組み込む事で、ゴムの柔らかさに寄与する因子のひとつである、ポリマーの動きをコントロールする。これによって、スタンダードサマータイヤ以上の優れたウエット性能を発揮するとともに、従来のオールシーズンタイヤではカバーできていなかった氷上を含むあらゆる路面での走行を可能にする。

「SYNCHRO WEATHER」に搭載された「アクティブトレッド」では、ゴムの中に路面状態の変化に反応するふたつの「スイッチ」を組み込む事で、ポリマーの動きをコントロールする事に成功した。ひとつ目の「水スイッチ」では、ゴム内のポリマー間の結合の一部を「共有結合」から水で脱着できる「イオン結合」に置き換え、水に触れて「水スイッチ」が働くことで、ゴム表面が柔らかくなり、ウエット路面でグリップ性能が向上する。さらに、ふたつ目の「温度スイッチ」では、ゴム内のグリップ成分の一部をポリマーから切り離しても機能する材料に置き換える新発想を採用し、常温ではスタンダードサマータイヤと同等の剛性感を持ちながら、低温になると「温度スイッチ」が働く事で、氷上路面でも柔らかくグリップするゴムにした。これらふたつのスイッチを組み合わせることで、ドライ、ウエット、雪上、氷上といったあらゆる路面で高い性能を発揮する、これまでにないゴムを創り出した。

YOKOHAMA:XAIを活用したタイヤ設計支援システムを独自開発

横浜ゴムは、2024年7月、XAI(eXplainable AI=説明可能なAI)※1を活用したタイヤの設計支援システムを独自に開発した。
これにより、技術者の知識や経験を補う情報(求めるタイヤ特性に役立つ特徴量)が得られるため、経験の浅い技術者でもタイヤ設計が容易になり、開発のスピードアップやコスト削減が可能となる。さらに、特徴量を俯瞰する事で、新たな気づきやひらめきが得られ、より高性能な商品の開発が期待できるとの事。
※1:ブラックボックスとなっているAIの判断基準やルールをユーザーが推測するための技術

今回のシステムは、同社が2020年10月に策定したAI利活用構想「HAICoLab※2」に基づいて、タイヤの開発プロセスを革新するために開発である。タイヤ開発では、開発目標を目指して、特性値(性能や品質を表す数値や指標)を改善できる特徴量(タイヤの材料・形状・構造の各特徴を表す設計因子)を探索する。このシステムでは、求めるタイヤ特性に役立つ特徴量を技術者に提供できる様、SHAP(SHapley Additive exPlanations)と呼ばれるXAIに独自のカスタマイズを施した。さらに、得られた特徴量をどう調整すればよいかを技術者が理解しやすい様、多角的に表示できるシステムとなっている。これにより、経験の浅い技術者でもタイヤ設計を効率的に行う事が可能となる。
※2:Humans and AI collaborate for digital innovationをもとにした造語で、人とAIとの共同研究所という意味合いも込めました

TOYO TIRES:独自のタイヤ設計基盤技術をさらに高度化

TOYO TIREは、独自の高効率・高精度タイヤ設計プラットフォーム「T-MODE」において、第7世代HPCシステム(High-Performance Computing system)※1を新たに採用し、より高性能なタイヤをよりスピーディーに開発する商品開発基盤を整えたと発表した。
※1)ヒューレット・パッカード エンタープライズ 社製

同社は、スーパーコンピューターをタイヤ作りのコアリソースとして位置づけ、導入した40年前から常にそのスペックアップを続けている。また、これに用いる、タイヤの構造解析用ソフトウェアは独自に開発している。タイヤの構造、そして車両の挙動双方をシミュレーションし、市場で求められる商品をより科学的に追求し、その最適化を図ってきた。2019年には、CAE※2による従来のタイヤ設計基盤技術にAI技術を用いた設計支援技術を組み込み、新型「T-MODE」として進化させている。

現在、EVの普及拡大をはじめ、自動運転技術、そしてSDV※3戦略など、次世代モビリティに関わる技術革新が次々と社会実装フェーズへと進展を続けている。各車両におけるタイヤには、その進化を支える性能や機能をスピーディーに実現していくことが求められており、今後、さらなる設計の高精度化・高速化が重要なカギを握る。
※2)Computer Aided Engineeringの略。コンピューター支援技術。
※3)Software Defined Vehicleの略。ソフトウェアをアップデートすることでモビリティとしての機能を最新化できる自動車。

今回、最新HPCシステムの導入を機に現行「T-MODE」のソフトウェアの最適化を進めたことにより、従前まで要していた設計者が利用する大規模シミュレーションの計算時間を最大2分の1以下に短縮し、さらに、シミュレーションデータの蓄積が加速することにより、タイヤの構造、形状、パターンといった設計仕様を性能値から導き出すディープラーニングモデルの「逆問題」の予測精度向上も期待できるなど、より次世代技術の実現に向けた対応体制をさらに充実、高度化した。

空力予測や材料物性予測など、大規模シミュレーションの飛躍的な実行回数増大により、今後、EV用タイヤには欠かせない要求性能である転がり抵抗や耐摩耗性に優れた製品の早期具現化が期待できる。すでに、今年、2月より北米市場で販売を開始した、ピックアップトラック/SUVのEV向け大口径タイヤ「OPEN COUNTRY A/T III EV」の開発においては「T-MODE」が実現に必要な各性能進化を強力に推し進めた。

同社は、自動車開発プロセスに組み込まれる急速なデジタルの進化に合わせて、タイヤの設計開発における高精度化、開発期間の短縮、シミュレーション技術の高度化を進め、CAEを活用したエコシステムの構築へと繋げていくとしている。

TOYO TIRES:スタッドレスタイヤ新商品『OBSERVE GIZ3』を発売

TOYO TIREは、乗用車向けスタッドレスタイヤ「OBSERVE GIZ3」を8月より国内市場で発売する。
なお、近年人気が高まっているSUV用のサイズも新たにラインアップしている。(発売サイズは全68サイズ、価格はオープン価格)

昨年末から本年初頭まで日本は暖冬に見舞われた。また、昨今は昼夜の寒暖差が大きくなっている影響から、降雪時には日中、気温の上昇で雪が解けてシャーベット状態になり、気温が低下する夜間には凍結してアイス状態になるなど路面状況は刻々と変化する。
スタッドレスタイヤには、こうした不安定な気候の影響、路面の変化に対応できる性能が求められる。
中でも、アイス性能は、クルマの安全走行に大きく影響する事から、同社では、これを一貫して追求してた。
今回、新たに発売する「OBSERVE GIZ3」は、アイス路面でのブレーキ性能や発進時のトラクション性能を大幅に進化させつつ、その効き目がより長く続き、またサステナブル素材を使用した環境にも配慮したスタッドレスタイヤとなる。

開発にあたっては、タイヤと路面の密着性に着目し、パターン設計と配合技術の両面から性能向上を図っている。同社独自のタイヤ設計基盤技術「T-MODE」により、スノー予測技術を活用し、新パターン「ヘリンボーンサイプ」、および「アッセンブルブロック」を開発。タイヤと路面の接地圧を分散するとともにブロックの倒れ込みを抑制している。また、「持続性高密着ゲル」、および「サステナグリップポリマー」を配合した新たなコンパウンド「密着長持ちゴム」を採用する事で、低温でもゴムの柔らかさが維持される様になった。これらの改良によってタイヤと路面の密着性が増し、アイス路面でのブレーキ性能は、同社従来品(OBSERVE GIZ2)比で22%向上している。
経年変化による性能低下を抑え、アイスブレーキ性能の効き目を持続させたほか、ポリマーの一部に自然由来のサステナブル素材を使用し、環境配慮も実現している。

GOODYEAR STORYS

2023年、125周年を迎えた、GOODYEAR。

今回が最終化となります!

1969年に、月刊タイヤで連載が始まった「グッドイヤー物語」をデジタル化し掲載しました。

無料でご覧いただけます。

ぜひ、グッドイヤー始まりの物語を読んでください。

YOKOHAMA:横浜ゴムおよび「YOKOHAMAまごころ基金」が国際支援に取り組む「チャイルド・ファンド・ジャパン」を継続支援

横浜ゴムの従業員による社会貢献基金「YOKOHAMAまごころ基金」は、2024年3月、手紙を通じて交流しながら子どもの成長を見守る「スポンサーシップ・プログラム」などを行う特定非営利活動法人「チャイルド・ファンド・ジャパン」へ活動支援金を寄付した。
横浜ゴムはマッチングギフトとして、支援金と同額を寄付し、支援合計金額は38万4000円となる。なた、同団体への支援は2017年より8年連続となる。

BRIDGESTONE:「第 21 回ブリヂストンこどもエコ絵画コンクール」入賞作品を発表

ブリヂストンは「第21回ブリヂストンこどもエコ絵画コンクール」の入賞作品を発表した。
今回の募集テーマは「みんなでまもる すてきなしぜん」。
日常のなかにある自然との繋がりや、こうありたいと願う自然との共生を題材にした、自由で個性あふれる作品が集まった。
全国各地から、2万6536点の応募があり、その中から公正かつ厳正な審査の結果、ブリヂストン大賞5点をはじめとする、100点の入賞作品を選出し、4月3日に表彰式を行った。
表彰式では、応募作品をデザインしたトヨタ自動車の燃料電池自動車「MIRAI」も公開された。

TOYO TIRES:ニュルブルクリンク耐久レースに「PROXES」装着車両で参戦 サステナブル素材を採用した専用レースタイヤを投入

TOYO TIREは、ドイツ・ニュルブルクリンクで、5月30日から6月2日にかけて開催される「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」および、4月5日から開幕する年間シリーズ戦の「NLS耐久シリーズ」に、同社グローバル・フラッグシップブランド「PROXES」の専用レースタイヤを装着した車両で参戦する事を発表した。

DUNLOP:入社式を挙行

住友ゴム工業は、4月1日、同社、神戸本社で、入社式を行った。

新年度の新入社員は、企画技術職8名、実務職3名、技能系92名で、日本国内6工場とも、オンラインでつないでの入社式となった。

 

山本悟社長の挨拶(要旨)

■住友ゴムの一員として大切にしてほしいこと
企業理念「Our Philosophy」は、住友ゴムグループで働く約4万人の社員が、同じ方向に向かって進んでいくために持つ共通の指針です。その中で軸となる存在意義・Purposeは「未来をひらくイノベーションで最高の安心とヨロコビをつくる」というものです。「最高の安心とヨロコビ」を提供するために、イノベーションを起こし、挑戦をし続けていくこと、お客さまと社会からの信頼に応え、その期待を超える価値を生み出していくという想いがPurposeに込められています。私たち一人ひとりが力を発揮し、人・社会・未来を支える「最高の安心とヨロコビ」をつくり出し、提供することが住友ゴムの存在意義です。世の中や環境が日々変わっていく中で、私たちも変化に対応できるよう変わっていかなければなりません。自らが新しいことに挑戦し、イノベーションを起こしていこうという考え方を大切にしてほしいと思います

■社会人として大切にしてほしい心構え: 「素直な気持ち」、「一生懸命に努力」、「熱い想い」
一つ目は「素直な気持ち」です。伸びていく若手を見ていると、素直な心を持って、人の意見や話をよく聞き、常に自らを振り返り、自分自身を見つめることができる人が多いように思います。誰の意見もまずは素直に聞き、良いと感じたことは素直に取り入れていくことを繰り返すことで、自分の至らない点が補強され、実力が蓄えられていきます。素直な気持ちを持って、誠実であることは、何よりも強いベースとなります。
二つ目は「一生懸命に努力する」ということです。「努力は人を裏切らない」という言葉は私をいつも元気にしてくれる魔法の言葉です。苦しい時も逃げずに一生懸命に努力し取り組むことで、必ず道は開けます。苦しんだ努力ほど、自分の力となって必ず蓄積されていきます。
最後の一つが「熱い想い」です。自分が成し遂げたい仕事や目標の達成に向けて、誰よりも「熱い想い」を持って取り組む。その熱い想いは周りの人に伝わり、周囲を巻き込むパワーを生みます。達成しようという意思が強ければ強いほど成功の確率は高くなります。

皆さんは社会人としては1年生ですので真っ白な状態です。自分の気持ち次第、やる気次第で、どんなことでも吸収可能です。今のフレッシュな気持ちを忘れずに、「素直な気持ち」と「熱い想い」をもって、何事にも「一生懸命に努力」し、一歩一歩着実な成長を期待しています。