同社は、冬用タイヤテストコースとしてTTCHのほかに、スウェーデンに「YOKOHAMA TEST CENTER of SWEDEN(YTCS)」を設置している。TTCHでは、世界中で販売する全ての冬用タイヤの試験を行い、YTCSでは欧州大陸やロシア・北欧向け商品の確認評価を実施しており、各国・地域の冬路面に最適な冬用タイヤの開発を推進している。
※基準の室温が5℃の場合
■北海道タイヤテストセンターの概要■
名称:北海道タイヤテストセンター(英文:Tire Test Center of Hokkaido=TTCH)
開業:2015年12月
所在地:北海道旭川市神居町上雨紛500(かむいちょうかみうぶん)
敷地面積:906,462㎡
試験対象:乗用車およびトラック・バス向け冬用タイヤ(春から秋は夏用タイヤの試験にも活用)
試験コース:速度100km/h超での高速試験が可能な直線約1kmの圧雪路を持つ全長2.3kmの周回路
氷盤路、雪上/氷上登坂路、雪上/氷上旋回路、勾配5%の全長1.1kmの圧雪ハンドリング路
さらに同社は、将来的に、地図情報や様々なプローブ交通情報(渋滞情報、天候情報)などとタイヤデータを関連付けて分析することで、安全な運行ルートの提案といった新たな付加価値情報を提供し、自動運転車両やMaaS※に関連したサービスを提供する会社などの安心・安全な車両運行管理をサポートすることも目指すとしている。
※Mobility as a Serviceの頭文字。地域住民や旅行者の移動ニーズに対応して複数の公共交通やそれ以外の移動サービスを最適に組み合わせて検索・予約・決済などを一括で行うサービス。
横浜ゴムは、世界的なESG(環境・社会・ガバナンス)投資指数「FTSE4Good Index Series」および「FTSE Blossom Japan Index」の構成銘柄に選定された。「FTSE4Good Index Series」には、16年連続で選定されており、同社のESG活動や、情報開示の姿勢は長年にわたり世界的に高く評価されている。また「FTSE Blossom Japan Index」には4年連続で選定されている。
近年、SDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)の達成に向けた取り組みが世界中で活発化しており、財務情報以外に環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の観点から企業を評価する「ESG投資」への関心は益々高まっている。そうした中、世界中の投資家が注目するESGを重要視したインデックスが幅広く活用されている。
「FTSE4Good Index Series」および「FTSE Blossom Japan Index」はFTSE Russell※が開発・提供するインデックスで、「FTSE4Good Index Series」は、ESG投資を行う投資家の重要な投資選択基準として世界的に活用されている。「FTSE Blossom Japan Index」はESG対応に優れた日本企業のパフォーマンスを測定するために設計され、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が採用したESG投資のための4つの指数のひとつに選定されている。
今回のシステムは、同社が、2020年10月に策定した、AI利活用構想「HAICoLab※」に基づいて開発された。
人が、ゴムの配合設計パラメーターを入力すると、AIが予測される配合物性値を出力する。さらに、人が予測された結果を判断しやすくするために、予測値の確からしさを表示する機能や、目標とする配合物性値に近しい配合を探索する機能を付加さている。
人とAIが協奏しながら新たな知見が得られるシステムを設計した。今後は、タイヤのみならず、ホースやコンベヤベルトなど、多岐にわたるゴム商品開発での利用を開始するとのこと。
※Humans and AI collaborate for digital innovationをもとにした造語で、人とAIとの共同研究所という意味合いも込められている