SEMA:SEMA SHOW 2020、COVID-19感染予防の観点から、中止が決定

The Specialty Equipment Market Association(SEMA)は、日本時間、8月6日に、今年開催予定であった「SEMA SHOW 2020」の開催をキャンセルすると発表した。
COVID-19感染拡大が止まらいアメリカにおいて、毎年、ラスベガスコンベンションセンターで開催され、数十万人が集まる、北米最大の自動車アフターパーツコンベンションを開催することは、出展者、来場者の健康を守り、感染拡大を防ぐという観点から、不可能だと判断されたものである。

MICHELIN:より速く安定したラップタイムを刻む公道も走れるサーキット用タイヤ、『MICHELIN PILOT SPORT CUP 2 CONNECT』発売

日本ミシュランタイヤは、レースからフィードバックされた最新の技術を投入し、その高いドライグリップ性能と安定したハンドリング性能を向上させた公道も走行可能なサーキット用タイヤ「MICHELIN PILOT SPORT CUP 2 CONNECT」を、9月1日より順次発売する。
サイズは、17インチから21インチの、計23サイズで、価格はオープンプライスとなる。
「MICHELIN PILOT SPORT CUP 2 CONNECT」は、ミシュランが世界中のレースで培った技術をフィードバックした「MICHELIN PILOT SPORT CUP 2」の後継モデルとして、操縦安定性とドライグリップ性能を向上させ、より速いラップタイムの更新と、それを安定して刻むことを目的に開発されたサーキット用タイヤである。
レースの世界では“より速いタイムを安定的に出し続けチェッカーフラッグを受ける”ことが要求される。そのためには優れたコントロール性能と、高いドライグリップ性能に加えて、耐久性や耐摩耗性など、相反する性能が高いレベルで求められる。「MICHELIN PILOT SPORT CUP 2 CONNECT」は、レース用タイヤに求められる要件を市販用タイヤとして高次元で満たしている。それはユーザーがサーキット走行という非日常の体験をした後もタイヤを交換することなく公道走行可能という性能にも表れている。

YOKOHAMA:トラック用ウルトラワイドベース スタッドレスタイヤ 「903W」を新発売

横浜ゴムは、トラックの後輪に使用するウルトラワイドベースタイヤとして、新たにスタッドレスタイヤ「903W」を、2020年秋より全国のヨコハマタイヤ販売会社を通じて販売開始すると発表した。
発売サイズは、455/55R22.5 166Lの1サイズで、価格はオープンプライスとなる。

ウルトラワイドベースタイヤとはトラックやバスに装着される複輪(2本1組)を単輪(1本)に置き換えることができる超偏平シングルタイヤ。単輪への置き換えにより、タイヤ組み換え・日常点検などの省メンテナンス化や、「903W」の場合、単輪への置き換えにより1軸当たり約111kgの軽量化※1が可能となることから、例えば後輪2軸の大型トラックでは、約222kg※2の積載量を増加させることが可能となる。

「903W」は、タイヤの回転方向と平行にスチールコードを配置したベルト層を有する独自開発のベルト構造「SpiraLoop®(スパイラループ)」を採用。これにより、同社従来ベルト構造でウルトラワイドベース化を行なった場合に弱点となるショルダー部の成長とベルト部の歪みを抑制させ、優れた耐偏摩耗性と耐久性を確保することができ、タイヤの長寿命化に貢献する。また、トレッドパターンは、氷雪上性能重視型スタッドレスタイヤ「ZEN 903ZW」をベースに、ブロックエッジ量を増加させる「小ピッチワイドグルーブ」や、ブロック剛性を維持し接地面積を確保する「6列トラクションZブロック」を採用し、これらをウルトラワイドベースタイヤ用に最適に配列することで、優れたスタッドレス性能を発揮する。

同社では、近年のトラック・バス用タイヤのシングル化需要に合わせ、ウルトラワイドベースタイヤの販売を加速しており、日本ではトラック用オールシーズンウルトラワイドベースタイヤ「902L」を2019年に本格導入している。

※1:(11R22.5の当社トラック・バス用スタッドレスタイヤ「ZEN 903ZW」+スチールホイール)×2本に対し(455/55R22.5の「903W」+アルミホイール)×1本の場合
※2:1軸当たりの軽量化できる重さ約111kg×2軸=約222kg

YOKOHAMA:米国のタイヤ販売会社が、3つのポルシェレースにワンメイク供給

横浜ゴムの米国のタイヤ販売会社である、ヨコハマタイヤコーポレーション(YTC)は、米国で開催される「Porsche Sprint Trophy USA West」、「Porsche Sprint Trophy USA West Invitational」、「Porsche Air-Cooled Cup USA」に「ADVAN」ブランドのタイヤをワンメイク供給すると発表した。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で開催日程が変更され「Porsche Sprint Trophy USA West」および「Porsche Air-Cooled Cup USA」は、7月からスタートしており、8月以降は「Porsche Sprint Trophy USA West Invitational」が開幕する。供給タイヤは、レーシングタイヤの「ADVAN A005(ドライ用)」、「ADVAN A006(ウェット用)」および、ストリートスポーツタイヤ「ADVAN A052」となる。

今回、ワンメイク供給するシリーズは、さまざまな年代や車種のポルシェ車輌により競われるレースである。
「Porsche Sprint Trophy USA West」および「Porsche Sprint Trophy USA West Invitational」は、991型の911 GT3 CUPや、ケイマンGT4クラブスポーツ、2019年より販売が開始された、911 GT2 RSクラブスポーツなどの車種によりクラスを分けて競われる。「Porsche Air-Cooled Cup USA」は、4クラスで構成され、空冷車輌のGシリーズおよび、964/993型のカップカーなどで競われる。

YTCは、北米におけるポルシェレースを幅広くサポートしており「IMSA Porsche GT3 Cup Challenge USA by Yokohama」、「Porsche Pikes Peak Trophy by Yokohama」にもワンメイク供給している。今回、こうしたレースでのヨコハマタイヤの高い性能と安定した供給体制が評価され、ワンメイクサプライヤーに指定された。

GOODYEAR:オールシーズンタイヤ、ミニバン・SUV 向けにサイズラインアップを大幅拡充し、合計75 サイズに

日本グッドイヤーは、2020 年8月3日より、オールシーズンタイヤ「Assurance WeatherReady」のサイズラインアップを大幅に拡充することを発表した。
「Assurance WeatherReady」は、近年需要の高まっているSUVに対応するため、2018 年8 月に発売開始されたオールシーズンタイヤで、発売以来、日本市場におけるオールシーズンタイヤへの関心の高まりもあり、多くのユーザーから好評を得てきた。そして今回、ミニバンとSUV向けに、17 サイズを追加する。これにより、「Assurance WeatherReady」のサイズラインアップは、合計30サイズとなり、より多くのミニバン・SUVユーザーのニーズに対応、乗用車向けに展開しているベクターフォーシーズンズと合わせ、合計75 サイズのオールシーズンタイヤの展開となる。

TOYO TIRES:フォーミュラドリフトジャパン2020に参戦

TOYO TIREは、2020年8月1日より開幕する「FORMULA DRIFT JAPAN 2020」に参戦することを発表した。

「FORMULA DRIFT」は、日本発祥のモータースポーツであるドリフト競技の代表的な大会「D1グランプリ」などの影響を受け、アメリカで生まれたドリフトイベントである。
フォーミュラドリフトジャパンは、2015年より「FORMULA DRIFT」のインターナショナルシリーズとして日本へ逆輸入するかたちで開催されるようになった。
このイベントは、シーズン全戦がグローバルにライブ配信されており、2019年シーズンでは、総計約97万人が視聴するなど、全世界から注目が集まっている。
同社は、2020年シーズンよりスポンサー企業としてフォーミュラドリフトジャパンに参戦する。また、同社は、2020年1月に、同社ブランドアンバサダーに就任し、フォーミュラドリフトジャパン2018シーズンチャンピオンでもある、Mad Mike(マッド・マイク)選手に、同社製タイヤ「PROXES R1R」を供給し、本シーズンへの挑戦をサポートする。
第1戦(スポーツランドSUGO・宮城県)は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、無観客での開催となるが、同社は、大会協賛および、マッド・マイク選手へのサポートをとおして、ライブ配信で観戦される全世界のドリフトファンへ、この競技の魅力を届け、本イベントを盛り上げるとしている。

BRIDGESTONE:超偏平シングルスタッドレスタイヤ「GREATEC W953」を9月より発売

ブリヂストンは、超偏平シングルスタッドレスタイヤ「GREATEC W953 」を9月より発売すると発表した。
発売サイズは2サイズで、価格はオープン価格となる。

「GREATEC」は、同社が北米を中心に販売しているタイヤブランドである。
大型トラックの後輪タイヤは、通常2本セットで装着されているが、「GREATEC」は単輪で走行できるように、タイヤ幅を広くするとともに、車重を支えられるようタイヤ構造を強化している。これにより、トータル重量を抑え、車輌軽量化につなげた結果、積載重量を増すことが可能となり、輸送効率化に貢献する。

◆発売サイズ
445/50R22.5 168J※1
455/55R22.5 166J※2
計 2サイズ

◆発売日
2020年9月1日

今回発売する「GREATEC W953」は、冬道特有の凍結路面や積雪路面などでより安全に走行できるように、トレッドゴムやパタン技術など、同社のスタッドレスタイヤ先端技術を採用している。また、今年3月に発売した「GREATEC M829」で採用している「ウェーブド・ベルト構造※3」や「ワインド・ビード構造※4」を搭載し、耐荷重を確保することでタイヤの軽量化も実現している。

※1 445/50R22.5 168Jは、複輪で使用する場合275/80R22.5 151/148Jに相当するタイヤになる。
※2 455/55R22.5 166Jは、複輪で使用する場合11R22.5に相当するタイヤになる。
※3 低偏平のタイヤに用いるベルト張力を高めるための周方向のベルト構造。
※4 低偏平のタイヤに用いるプライ端部にかかるひずみを低減させるためのビード構造。

CONTINENTAL:新代表取締役就任を発表

コンチネンタルタイヤ・ジャパンは、2020年7月1日付けでニコラオス・キリアゾプロス (Nikolaos Kyriazopoulos)氏が代表取締役に就任したことを発表した。
ニコラオス・キリアゾプロス氏は、2001年にContiTech Vibration Control GmbHに入社、ファイナンシャルコントローラーとしてコンチネンタル社でのキャリアを開始、2005年からはコンチネンタルタイヤ(Continental Tire GmbH)でさまざまな要職を歴任、タイヤビジネスの豊富な経験と知見を有している。
尚、前代表取締役社長のグレゴリー・メイは、Vitesco Technologies GmbH*)にて Head of Vitesco Technologies Aftermarketに就任、ドイツへ帰任した。

*) Vitesco Technologies GmbHは、コンチネンタルのパワートレイン部門が独立した新会社です。

【ニコラオス・キリアゾプロス氏のプロフィール】
ドイツ、ハノーバー出身。
ヴュルツブルク・シュヴァインフルト大学で経済学および経営学を学び、2000年にハノーバー応用科学芸術大学で経営学学位を取得。2001年にContiTech Vibration Control GmbHに入社後、ファイナンスコントローラーとしてコンチネンタル社でのキャリアを開始。Continental Teves でプロダクトコントローラーとして勤務後、2005年からはタイヤ部門に配属。小売りチャンネルのオペレーションマネージャーとして顧客との関係強化、サービス向上を推進。2011年よりEMEA (欧州・中東・アフリカ)担当フリート&リースビジネスセールスマネージャーとしてEMEA市場内のフリートタイヤビジネスの拡大を牽引。2014年からはインターナショナル・キーアカウントマネージャーとして複数の自動車メーカーを担当、新車タイヤビジネスに尽力。2020年までEMEA市場のタイヤビジネスに大きく貢献してきた。

TOYO TIRES:トラック・バス用タイヤの使用状態推定モデルを構築

TOYO TIREは、トラックやバスなど、運輸車輌の個別運行状況に応じ、装着されているタイヤの状態変化をはじめ、走行環境情報を自動的に収集し、蓄積するシステムを開発したと発表した。また、このシステムで収集したデータに、個々のタイヤの既定情報や、天候データなど外部情報を加え、AIを駆使して、タイヤの使用(摩耗)状態を推定するモデルを構築した。

■ロジスティクスを支える新しいメンテナンス・ソリューション
運輸事業に携わる多くの事業主は「より安全にかつ効率的にロジスティクスを支える」ということを経営の主眼とし、合理性の追求という課題にさまざまな側面から取り組んでいる。
「適切なメンテナンスを適切な時期に実施すること」が安全と効率の両立につながることから、保有する複数台数の車輌について、それぞれ異なる運行状況を適正に把握し、よりこまめな点検を遂行するため、社内や社外のリソースを投入して対策されているのが現状である。
同社は、タイヤメーカーとして、タイヤのメンテナンスという側面から、ロジスティクスの安全と効率を充足するアプローチについて、その可能性を探索してきた。
特に運輸業界においては、1~3カ月ごとに、人が計測機器を用いて1本ずつタイヤの溝の深さを測定、摩耗の点検をされていることから、新しいソリューションとして、実測することなく適正にタイヤ使用状態を管理、メンテナンスしていくことができる推定モデルを実現した。
同社は、今後、これを運輸事業向けのビジネスモデルとして構築し、タイヤメーカーならではのメンテナンス・サポートの確立を進めるという。

今回のメンテナンス・ソリューションは、今後、タイヤの寿命を長持ちさせるような使用方法(交換ローテーションや最適運行ルートの提示、運転方法のアドバイスなど)や、ユーザーのニーズに合ったタイヤの提案など、安全やコスト低減といった課題解決にもつなげていくことができると考えているとのこと。

■トラック・バス用タイヤ 情報自動集積システム
同社は、トラックやバスなど運輸車輌のホイールに装着したセンサー(TPMS*1)によって、空気圧や内部温度といったタイヤの状態をデータとして自動収集し、また、全地球測位システム(GPS)によって得られる位置情報や車輌の加速度情報などと合わせて、リアルタイムでクラウドに蓄積する独自の情報集積システムを開発した。
これは、個別の車輌運行状況によって異なるタイヤへの負荷や経年変化について、その推定確度を高めるのに必要な情報を、適切かつ自動的に収集、蓄積されるようシステム化したもので、同社は、この生きたデータを運輸事業者の車輌メンテナンス管理に活用していくという構想を具現化してくという。
*1)TPMS:Tire Pressure Monitoring Systemの略。送信機を内蔵したセンサーで走行中のタイヤの空気圧や内部温度の監視を行なうシステム。

■トラック・バス用タイヤ 使用(摩耗)状態推定モデル
情報自動集積システムに蓄積されたデータをもとに、より高い精度でタイヤの使用状態を推定し、把握できるように、タイヤそのもののマスター情報をはじめ、外部データベースから取得した天候データなどを統合するとともに、AI技術を用いてデータ解析処理を行なう。
同社は、実証実験を重ね、運行状況によって異なる各運輸車輌のタイヤ使用状態、つまり、タイヤの摩耗進行度合いを、個別に実測することなくデジタル環境の中で推定することができるモデルを構築した。

メンテナンス・ソリューションの概念図