BRIDGESTONE:植物資源由来の合成ゴムを使用したタイヤの商業化に向けた3社連携を加速

ブリヂストン、ENEOSマテリアル、および、日揮ホールディングスは、植物資源由来の合成ゴムを使用したタイヤの商業化に向けた3社連携を加速すると発表した。

現在、合成ゴムの素原料であるブタジエンは石油製品のひとつであるナフサを熱分解した際の副生成物として、工業的に生産されている。ブリヂストン、ENEOSマテリアルおよび、日揮HDの3社は、2022年より、各社の経営ビジョンに共通する持続可能な社会の実現に向けて、植物資源由来のバイオブタジエンおよび、タイヤ用合成ゴム製造の基礎的な技術検討や、市場調査を進めてきた。2024年7月、ENEOSマテリアルおよび、日揮HDの2社が参画する「木質等の未利用資源を活用したバイオものづくりエコシステム構築事業」が、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「バイオものづくり革命推進事業」に採択された事を受け、3社では植物資源由来の合成ゴムを使用したタイヤの商業化に向けた以下の取り組みを促進するとした。

➀植物資源由来のバイオエタノールより得られるバイオブタジエンの製造
②同バイオブタジエンを使用した合成ゴムの製造
➂同合成ゴムを使用したタイヤの開発

この取り組みにより、タイヤ原材料のサステナビリティの向上や、将来的なブタジエンの安定確保への貢献が期待できる。また、植物資源由来の合成ゴムの使用により、タイヤの廃棄・リサイクル段階でのCO2削減にも貢献する。今後、2030年代前半の商業化を目指し、3社で2028年までに、パイロット装置による植物資源由来の合成ゴムを使用したタイヤの技術実証を開始するとともに、同合成ゴムのサプライチェーン構築に向けた検討や同タイヤの社会価値・顧客価値の検証を進めるとしている。