住友ゴム工業は、今回、産業オートメーションおよび、デジタルトランスフォーメーションのグローバルリーダーである、ロックウェル・オートメーションの製造実行システム(MES)を、福島県白河工場に実装する事を決めた。2025年下期より稼働を開始するとの事。これにより、タイヤ生産におけるデジタル技術の活用を推進し、グローバルで工場運営の効率化・高度化を目指すとしている。
近年、製造業では、経営環境の急速な変化、国内では、生産年齢人口の減少による人手不足など、多くの課題がある。
同社は、生産計画ノウハウの共有や、効率改善、製造拠点のデータ標準化が求められる中、ステップ1として、工場内の生産ラインや製造拠点によって異なるデータを統合するため、2019年から各種デジタルテクノロジーを提供する企業であるPTCなどとIoTプラットフォームの導入・アプリケーション開発を進めてきた。現在、このシステムは、タイヤ製造工場11拠点のうち、国内全4工場を含む9拠点で導入し、高品質・高効率なタイヤ生産システムの構築に取り組んでいる。
ステップ2として、2025年下期からMESを稼働開始するという。MESの導入により、体系化されたデータ整理が進み、グローバルレベルで品質や生産予測といった価値を社内ノウハウとして蓄積し、知見として共有することが可能となります。収集・管理されたデータを、基幹業務システム(ERP)と連携することで、グローバルに広がる各製造現場の状況を経営側で管理します。全社でデータを共有・活用する事で、スピーディーな意思決定を行い、工場運営の効率化・高度化を目指すとの事。
国内最大規模の白河工場から2025年下期に稼働し、その後、2026年末での効果検証を経て、標準化の上、国内外工場への展開を目指すという。