TOYO TIREは、Toyo Tire Sales and Marketing Europe d.o.o. Indija(セルビア共和国、以下「TSE」)を設立し、2025年1月より、同社を通じて欧州市場における販売事業を開始すると発表した。
現欧州統括会社、Toyo Tire Holdings of Europe GmbH(ドイツ、以下「TTHE」)の販売統括機能を2025年中にTSEへ移管し、欧州における事業体制を再編するという。これに伴い、TTHEの販売子会社である、Toyo Tire Deutschland GmbH(ドイツ)、Toyo Tire Benelux B.V.(オランダ)、Toyo Tire Italia S.p.A.(イタリア)、および、Toyo Tyre (UK) Ltd.(イギリス)は、2025年1月より順次事業活動を停止する。
同社は、2019年11月の、ドイツへのR&Dセンター新設を足がかりに、中期経営計画「中計’21」に掲げるグローバルでの成長戦略の一環として、2022年7月、セルビア共和国に新工場を開設し、主力の中核市場である北米に向けた高付加価値商品の生産供給補完を果たすとともに、欧州市場に対する供給体制の再構築に取り組んできた。
さらに、欧州地域に点在する販売機能を生産拠点のあるセルビア共和国に新設する販売会社へ集約するとともに、現セルビア工場敷地内にR&Dセンターを新設し、現ドイツR&Dセンターの機能の一部を移管する予定との事。
同社は、欧州全域に対する、生・販・技の事業体制を一元的に集積し、欧州における事業経営基盤をさらに強固なものにするとともに、柔軟かつスピーディーな事業展開を志向していく。
さらに、同社は、同地域における顧客満足を高め、TOYO TIRESブランドのプレゼンス向上に努める一方、グローバルでの当社タイヤビジネスの強靭化を図っていくとしている。
DUNLOP:『FIM Intercontinental Games』の公式タイヤパートナーに就任
住友ゴム工業は、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)が主催し、11月30日から12月1日、スペインで開催されるロードレース『FIM Intercontinental Games』(ICG)の公式タイヤパートナーに就任し、DUNLOPタイヤを供給する。
ICGは、FIMの創立120周年を記念し初めて開催されるロードレースで、世界的に有名な、スペイン・へレスサーキットを舞台に、スーパースポーツと、スーパースポーツ300という2つのクラスで競技が行われる。
世界6大陸から選出された各大陸の代表ライダーがチームを編成し、勝利を目指して競い合う。
各大陸チームは世界選手権経験者のキャプテン、各国国内選手権出場者、女性選手で構成され、同社が公式タイヤスポンサーを務める『アジアロードレース選手権』出身のライダーもアジア大陸代表として参加するという。
MICHELIN:国内市販用タイヤの価格引き上げについて
日本ミシュランタイヤは、ミシュラン、BFグッドリッチ各ブランドの国内市販用タイヤのメーカー出荷価格を改定すると発表した。
同社では、生産性の向上と販売や物流におけるコスト削減に努めてきたが、世界的なインフレや調達コストの上昇、エネルギー価格や人件費、原材料価格の上昇が製造費に大きな影響を与えていて、自社の企業努力のみでこれを吸収することは困難な状況と判断し、今回の価格改定を決定し。
対象商品と値上げ時期、および値上げ率は下記の通り。
・値上げ率 平均5%~8% ※商品により改定率が異なる。
・対象商品
– 乗用車、ライトトラック用タイヤ(夏・冬)
– 二輪車用タイヤ
– トラック、バス用タイヤ(夏・冬)
– チューブ・フラップ
・ 値上げ時期 2025年2月1日(土)
BRIDGESTONE:プラスチックのマテリアルリサイクル技術確立に向け共同研究を開始 =産学官連携し素材を「観る」「解く」「操る」技術で循環型社会を目指す=
東北大学、産業技術総合研究所、滋賀県立大学、および、ブリヂストンは、プラスチックの一種であるポリオレフィンのマテリアルリサイクル技術確立に向けた共同研究を開始した。
国立大学法人東北大学(東北大学)、国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)、公立大学法人滋賀県立大学(滋賀県立大学)、および、ブリヂストンは、プラスチックの一種であるポリオレフィンのマテリアルリサイクル技術確立に向けた共同研究を開始した。
このプロジェクトでは、ポリオレフィンを電子顕微鏡観察で「観る」、分子構造を解析して「解く」、様々な手法で最適な性質の材料を合成し「操る」技術を用いて、繰り返しリサイクルできる新しい資源循環型ポリオレフィン材料の開発指針の確立を目指すとの事。
TOYO TIRES:「OPEN COUNTRY A/T Ⅲ」のサイズラインアップを拡充
TOYO TIRES:「OPEN COUNTRY」装着車両チームが「SCORE World Desert Championship」年間チャンピオン およびBAJA 1000クラス優勝を達成
11月12日から17日、メキシコで開催された、第57回「SCORE BAJA 1000(BAJA 1000)」において、TOYO TIREおよび、米国タイヤ販売子会社Toyo Tire U.S.A. Corp.より、同社製ピックアップトラック/SUV用タイヤ「OPEN COUNTRY M/T-R」を供給、サポートした、Alan Ampudia選手チームが3位に入賞し「SCORE World Desert Championship」の最上位クラスである、SCORE Trophy Truck部門で年間チャンピオンの栄冠を手にした。同じく、タイヤサポートを行なった「TEAM JAOS」が、Stock Full Size部門で、Gustavo Vildosola Sr.選手チームが、SCORE Trophy Truck Legends部門で、それぞれクラス優勝を果たした。
BRIDGESTONE:国内3工場で乗用車用プレミアムタイヤへの戦略投資を実行
ブリヂストンは、プレミアム領域とする、乗用車用高インチタイヤの主要工場である、国内の3工場、彦根工場、鳥栖工場、栃木工場に、戦略的投資を行い、生産能力を増強する。
投資金額は、約270億円で、2025年初より、順次着手し、2028年中に完成する予定との事。
今回の投資により、国内工場の、乗用車用高インチタイヤの中でも、需要の伸長が見込まれる、20インチ以上のタイヤ生産能力を中心に、日産、約3000本増強する計画であるという。
YOKOHAMA:横浜ゴムおよび「YOKOHAMAまごころ基金」が子どもたちの教育を支援する「チャンス・フォー・チルドレン」を継続支援
横浜ゴムの従業員による社会貢献基金「YOKOHAMAまごころ基金」は、2024年11月、経済的な困難を抱える子どもたちの教育を支援する公益社団法人「チャンス・フォー・チルドレン」へ活動支援金を寄付した。横浜ゴムは、マッチングギフトとして支援金と同額を寄付し、支援合計金額は80万円となる。同団体への支援は、2021年の支援開始から数えて4度目となる。
「チャンス・フォー・チルドレン」は、家庭の経済格差による子どもの教育格差を解消し、貧困の世代間連鎖を断ち切ることを目的に、経済的な困難を抱える子どもたちに塾や習い事、体験活動などで利用できるスタディクーポンを提供するなどの支援を行っている。今回の支援金はスタディクーポンを発行するための資金として活用される。
YOKOHAMA:横浜ゴムおよび「YOKOHAMAまごころ基金」が、児童養護施設で暮らす子どもたちをサポートする「みらいこども財団」を支援
横浜ゴムの従業員による社会貢献基金「YOKOHAMAまごころ基金」は、2024年11月、一般財団法人「みらいこども財団」へ活動支援金を寄付した。横浜ゴムは、マッチングギフトとして支援金と同額を寄付し、支援合計金額は60万円となる。
「みらいこども財団」は、貧困や虐待などにより児童養護施設で暮らす子どもたちを支援するため、2014年に設立されたボランティア団体で、約400名のボランティアが児童養護施設への訪問や施設を卒園した子どもへの支援活動を行っている。
今回の支援金は、同団体の活動に欠かせないボランティアクルーのさらなる増員および、育成費や児童養護施設の子どもと関わり支援する活動費に使用される。
YOKOHAMA:ゴム材料の電子顕微鏡画像を明瞭化する新たな画像処理手法を開発
国立大学法人筑波大学、横浜ゴム株式会社、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)は、ゴム材料の内部におけるナノスケール構造を鮮明に可視化する、新たな画像処理手法を開発した。従来の電子顕微鏡画像ではノイズが多くゴム内部の輪郭が不明瞭だったが、この手法により、網目状の分子ネットワーク構造を明瞭に捉え、さらに内部構造に関わる因子を数値化することに成功した。
ゴムは柔らかく伸びやすいという特徴的な物性を持つため、タイヤから医用材料に至るまで幅広く使用されている。ゴムの内部には、分子同士の結合による複雑な構造が形成されており、これがゴム材料の物性に大きな影響を与えることが知られている。しかし、従来の電子顕微鏡画像は輪郭が不明瞭なため、ゴムの内部構造を精度良く分析することが困難であった。
この研究では、ゴムの内部構造を撮影した電子顕微鏡画像に対して、ゴム分子がネットワーク状に凝集する領域のみを強調する画像処理手法を開発した。ゴム材料に関する知見と数理的手法を組み合わせた新たな画像処理技術により、ノイズが多く輪郭が不明瞭な電子顕微鏡画像からでも、ゴム内部のネットワーク構造をナノスケールで明瞭に捉えることができる。
従来、電子顕微鏡画像からゴムの内部構造を解析するには、解析対象のネットワーク領域を手動で設定する必要があったが、この手法では自動で算出できるため、恣意性を排除しつつ、多数のサンプルを同時に解析することが可能となった。この手法を用いて各サンプルにデータ処理を施し、ゴムの物性に関わる因子となるネットワークの長さを算出したところ、実験値と高い相関を示し、本手法の妥当性が確認できた。この手法の活用により、安全性や経済性に優れ、さらに省資源や省エネルギーなど社会課題の解決に貢献する高性能なゴム材料の開発が期待できる。
この研究は、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業CREST 課題名「反応リマスターによるエコ材料開発のフロンティア共創(JPMJCR2235)」の一環として実施された。また、この研究は、筑波大学と横浜ゴムとの共同研究契約に基づいて行われた。
■研究代表者
筑波大学システム情報系、五十嵐康彦准教授
横浜ゴム株式会社 研究先行開発本部、鈴木聖人課長補佐