TOYO TIREは、乗用車用スタッドレスタイヤ新商品『OBSERVE GIZ2』を8月1日より国内市場で発売することを発表した。発売サイズは全23サイズ、価格はオープン価格となる。
地球温暖化の影響からか、気象庁によると、国内では厳冬期の札幌市で日中の最高気温が0℃を上回る日数が増えていると報告されている。*1
日中の気温上昇によって路面は、雪が解けてシャーベット状の濡れたウエット路面となり、また、気温が氷点下まで下がる夜間には、濡れた路面が凍結したアイス路面へと変化する。冬道を走行するのに不可欠なスタッドレスタイヤは、こうした刻々と変化する路面状況に対応できる性能が求められている。
*1)2016年から2020年の各年観測データ(1月から2月)による。
『OBSERVE GIZ2』は、こうした気候変動に伴う季節要因の変化を重要視し、地球温暖化時代の日本の降雪期に求められる性能を追求した。ウエット性能を高めて冬道での路面変化に対応するとともに、ゴムの経年変化による氷上での摩擦力低下を抑制、アイス路面での性能が長持ちするようにも配慮した。
タイヤのパターン設計にあたっては、CAE*2とAIを融合した、同社独自のタイヤ設計基盤技術「T-MODE」のスノー予測技術を活用し、最適な形状を設計した。また「持続性密着ゲル」を配合した新たなコンパウンド「吸着クルミゴム」を採用し、アイス路面での吸水・密着・ひっかきの効果を向上させる一方、シリカ増量により、高いウエットグリップを実現した。
その結果、アイス路面でのブレーキング性能は、同社従来品(OBSERVE GARIT GIZ)比で8%良化し、さらに、ウエット路面でのブレーキング性能は、制動距離を同18%短縮した。
*2)CAE:Computer Aided Engineeringの略。コンピューター支援技術。