ブリヂストンは、LGBTなどの性的マイノリティ(以下、LGBT)に関する取り組みを評価する「PRIDE指標」において、最高評価の「ゴールド」を3年連続で受賞した。PRIDE指標とは「企業・団体等の枠組みを超えてLGBTが働きやすい職場づくりを日本で実現する」ことを目的とした任意団体「work with Pride」による評価指標である。
同社は、グローバルCSR体系「Our Way to Serve」の考え方に沿って「グローバル人権方針」を策定し、基本的人権に関する諸問題への取り組みを推進している。その取り組みのひとつとして、さまざまな価値観や個性を持つ多様な人々が働きやすく、活躍できる職場環境整備を進めてきた。
2020年には、新たな取り組みとして、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の意識醸成を目的としたイベント「みんなのD&Iを語ろう」の定期開催を開始した。LGBTをテーマとする回では、同社と包括的協定を締結している、国立大学法人お茶の水女子大学の学生と共同でイベントを企画・実行するなど、さまざまな視点からの活発な意見交換や、より深い理解の促進につながるような工夫をした。
上記を含む、同社のLGBTに関する具体的な取り組みは以下のとおり。
1.LGBTに関する方針を明文化し社内外へ公表
グローバルCSR体系「Our Way to Serve」に沿って定めた「グローバル人権方針」の中で、「性的指向」「性自認」に関する差別の禁止を明文化し、社内外へ公開
2.LGBTへの理解を促進するための研修などの取り組みの継続・拡大
入社研修や社外講師を招いた管理職研修、全社員向けのeラーニング研修等の中でLGBTに関する説明を実施
3.人事制度の改訂
同性パートナーを持つ従業員が等しく結婚休暇などの制度を利用できるよう、就業規程上の「配偶者」の定義を見直し、同性パートナーを含むことを明記するなど改訂を実施
4.イントラネットを活用した、社外のLGBTイベントの周知や参加の呼びかけ
同社は「2050年にもサステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社であり続けること」をビジョンとして掲げ、その実現に向けて中長期事業戦略を推進している。これからも、中長期事業戦略の実行化を支える人的資源の最大活用に向け、多様性を尊重し、さまざまな価値観や個性を持つ人々を受け入れる文化の醸成に向けた取り組みを強化していくとしている。
【PRIDE指標について】
PRIDE指標は、日本で初めての職場におけるLGBTに関する取り組みを評価する指標で、2016年から表彰制度がスタートした。LGBTに関する取り組みを5つの評価指標に分類し、企業や団体は各指標の獲得点数により「ゴールド」、「シルバー」、「ブロンズ」の3段階で表彰される。同社は、昨年に続き5つの指標全てを満たす5点を獲得し、最高評価である「ゴールド」を受賞した。