DUNLOP:ブラジル工場が ファゼンダ・リオ・グランデ市「名誉賞」を受賞

住友ゴムグループのブラジルにおけるタイヤ製造・販売会社であるスミトモラバードブラジルは、工場が所在するファゼンダ・リオ・グランデ市市議会から、企業として初となる「名誉賞」を受賞した。

ブラジル工場は、2011年に設立、2013年にタイヤ生産を開始。高品質のタイヤをブラジル社会に提供するとともに雇用を生み出し、さまざまな需要を呼び起こして地域の発展に資するよう努めてきた。今回の受賞は、これまでの努力と活動が評価されたものである。

■スミトモラバードブラジル 脇谷社長の受賞コメント
「私たちがこれまで事業を続けてこられましたのは自身の力だけに依るのではなく、さまざまな方々のご協力を得られたからこそであります。この地に進出して十年。決して平坦な道のりではありませんでした。十年の歩みを振り返り、さまざまな環境変化の中でも変わらず支えていただいた関係者の皆様への感謝の念に堪えません。これからも、この地での事業を発展させ、地域社会と共に歩んで参りたいと思います」

◆ブラジル工場概要◆
会社名:Sumitomo Rubber do Brasil Ltda
所在地 :パラナ州ファゼンダ・リオ・グランデ市
代表者名:脇谷 宜典 (社長)
操業開始:2013年10月
設立年月:2011年7月
事業内容:乗用車・ライトトラック用、トラック・バス用タイヤの製造・販売
生産能力:乗用車・ライトトラック用18,000本/日、トラック・バス用1,000本/日
従業員数:1597名(2020年12月末)

「名誉賞」を受けるスミトモラバードブラジルの脇谷社長(左)

BRIDGESTONE:ブラジル バイーア工場の乗用車用タイヤ生産能力を増強

ブリヂストンのグループ会社である、ブリヂストン ド ブラジル インドゥストリア イ コメルシオ・リミターダ(BSBR)は、同社がブラジル・バイーア州で運営する乗用車用タイヤ及び、小型トラック用タイヤ工場の生産能力を増強することを発表した。
総投資額は、約7億ブラジルレアル(約 154 億円 ※1)で、2021年第4四半期に着工、生産能力を現在の年間約350万本から段階的に増強し、2024年中に、年間約430万本とする予定とのこと。なお、本件が 2021年12月期のブリヂストングループ連結業績予想に与える影響は軽微であるという。
ブリヂストングループは「2050 年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供する会社へ」をビジョンとして掲げ、中期事業計画(2021-2023)※2において、戦略的成長投資を通じて、コア事業の強化と成長事業の拡大を推進している。
BSBRにおける今回の増強は、コアであるタイヤ事業のプレミアムビジネス戦略の一環として、プレミアム商品を創る体制を強化するものである。
この増強により、米州におけるEV(電気自動車)や、ハイブリッド車向けの乗用車用高インチタイヤなどの需要拡大に対応し、プレミアム商品として拡大を計画している、サステナビリティ、モビリティの進化を見据えた断トツ商品の更なる展開が可能となる。

※1 1 ブラジルレアル=22 円で換算。
※2 中期事業計画(2021-2023)の詳細については、ブリヂストン企業サイト に掲載するプレゼンテーション資料参照。

TOYO TIRES:トヨタ車体ラリーチームのダカールラリー挑戦をサポート 「チームランドクルーザー・トヨタオートボデー」へタイヤ供給

TOYO TIREは、トヨタ車体が運営するラリーチーム「チームランドクルーザー・トヨタオートボデー」の車両「トヨタ・ランドクルーザー」に、ピックアップトラック/SUV用同社製オフロードタイヤ「OPEN COUNTRY M/T-R」を供給し「ダカールラリー2022」、「ダカールラリー2023」での挑戦をサポートすることを発表した。

ダカールラリーとは、1979年から開催されているクロスカントリーラリー競技で、当初、フランス、パリをスタートし、アフリカ大陸のサハラ砂漠を縦断、ゴールのセネガル、ダカールを目指したことから、パリ・ダカールラリー(通称パリダカ)の名称で長く親しまれてきた。
現在は、舞台を中東サウジアラビアへ移し、世界で最も過酷なモータースポーツ競技のひとつとして、今も多くのドライバーと、ファンを魅了している。2022年1月に開催予定のダカールラリー2022では、コース上の各所に設けられたスペシャルステージと、その間をつなぐ、リエゾンセクションの、総走行距離、約8000kmを、約2週間かけて走破し、累積走行タイムを競う。

「チームランドクルーザー・トヨタオートボデー」は、トヨタグループのトヨタ車体が本ラリーへ参戦する目的で編成した、本格的ラリーチームで、ダカールラリーには、前身となる「トヨタ・チームアラコ」の活動を引き継いで、2005年からエントリーしており、2021年1月のダカールラリー2021では、市販車部門8連覇を成し遂げた。
同社はこれまでも、世界各地で開催される過酷なオフロードレースに参加するチームや選手にタイヤサポートを行い、その勝利を幾度も支えてきている。ダカールラリー2022では、砂漠などの過酷な路面状況における走行で積み重ねてきた同チームの経験と、同社がこれまでレースサポートを通じて得たノウハウを、このラリー向けに反映し開発した「OPEN COUNTRY M/T-R」を供給し、9度目の市販車部門優勝を目指す同チームをサポートしていくとしている。

■チームランドクルーザー・トヨタオートボデー 概要
トヨタ車体が開発・生産を担うトヨタ・ランドクルーザーでダカールラリーへ参戦するために編成したラリーチーム。
チーム代表、監督、ドライバーは自社の社員が担っている。
1995年、前身である「トヨタ・チームアラコ」時代に、ランドクルーザー(80系)でパリ・ダカールラリーに初出場した。
以来、T2市販車部門で本ラリーへ参戦を続け、ダカールラリー2021で現在同部門8連覇を達成。

■契約締結に寄せて(関係者コメント)
○チームランドクルーザー・トヨタオートボデー ドライバー 三浦氏のコメント
「OPEN COUNTRY M/T-Rのポテンシャルに期待を寄せています。タイヤのパフォーマンスと、ランドクルーザーのパフォーマンスが掛け合わされることにより、ダカールラリーの舞台でどんな走りができるか、私自身も楽しみです。ぜひご期待ください」

○チームランドクルーザー・トヨタオートボデー 監督 角谷氏のコメント
「TOYO TIRE様のラリーにかける熱意は、チームの勝利を後押しするものと確信しています。ダカールラリーを戦うことは容易ではありませんが、オフロードレースで実績のあるTOYO TIRE様がパートナーとしてチームの一員になることを心強く感じています」

■契約概要

サポート車両: 2022年:ランドクルーザー200・ 2023年:ランドクルーザー300
サポート内容: OPEN COUNTRY M/T-Rの開発・提供

昨年のアンダルシアラリー参戦時の様子

 

 

GOODYEAR:B リーグ所属の「ライジングゼファーフクオカ」とオフィシャルサプライヤー契約を締結

日本グッドイヤーは、2021年7月1日より、プロバスケットボールチームのライジングゼファーフクオカのオフィシャルサプライヤーとして、チーム活動へのサポートを開始すると発表した。
グッドイヤーでは、グローバルで掲げる『Goodyear Better Future』というCSR スローガンのもと、長年にわたり、持続的に地域貢献活動に力を入れてきた。日本においても、2018年より、世界自然遺産の知床の自然を守る知床財団への支援をスタートさせた。今回、グッドイヤーは、ライジングゼファーフクオカが実施する、地域の子供たちや高齢者へのボランティア活動および地域スポーツ振興活動に賛同し、チームを支援することを決定した。チーム活動には、車による移動機会が多いことに鑑み、グッドイヤーは、チーム車両、チーム関係者並びに選手の車に、グッドイヤータイヤを持続的に提供していくという。

 

MICHELIN:ミシュラン史上最高の低燃費性能を誇るプレミアムコンフォートタイヤ「MICHELIN e・PRIMACY」を新たにラインナップ =持続可能な社会に向けた電動化に対応する新基準を提案=

日本ミシュランタイヤは、プレミアムコンフォートタイヤの MICHELIN PRIMACY シリーズにミシュラン史上最高の低燃費性能を誇る「MICHELIN e・PRIMACY」を新たに追加し、8 月 3 日より順次発売する。サイズは 15 インチから 20 インチの計 27 サイズ、価格はオープンとなる。
地域や世代を超えて環境負荷が課題となっている現在、ミシュランは、発展し続けるモビリティの世界においてもCO2 排出削減やリサイクルなどによる「サステナビリティ」を追求していかなくてはならない。自動車もハイブリッド車(HEV) やプラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCEV)といった電動化が一般化し、今後もその普及率は高まる傾向にある。
同製品は、MICHELIN PRIMACY シリーズに追加される新しいモデルとなる。プレミアムコンフォートタイヤに求められる静粛性に優れた上質で快適な乗心地はもちろん、ドライおよび、ウエット路面での安定したグリップがもたらす安全性、さらに優れた環境性能が加わる。ミシュラン史上最高の低燃費性能を備えた同製品は、タイヤの摩耗が進行しても性能の急激な劣化を抑制する性能維持力や優れた耐摩耗性と相まって、使用
開始から履き替えるまで、長期にわたり高い安全性と環境性能を発揮する。それによりこのタイヤを装着するユーザーひとりひとりは、原材料使用量や廃棄タイヤの抑制、CO2排出量の削減などに寄与できる。
ミシュランは、タイヤの基本性能向上に妥協することなく、さらなる価値をタイヤに付加させ、継続可能なモビリティの発展に貢献していくとしている。

DUNLOP:氷上性能を大幅に向上させたSUV用スタッドレスタイヤDUNLOP「WINTER MAXX SJ8+」新発売

住友ゴム工業は、凍結路面も雪道もしっかり止まるSUV用スタッドレスタイヤDUNLOP「WINTER MAXX SJ8+」を8月1日から順次発売する。従来品「WINTER MAXX SJ8」から、さらに16サイズ追加した、全54サイズの幅広いラインアップで、価格はオープン価格となる。
「WINTER MAXX SJ8+」は、DUNLOP史上最高の氷上性能を実現した※1スタッドレスタイヤ「WINTER MAXX 03」に採用した『ナノ凹凸ゴム』を、SUV用スタッドレスである「WINTER MAXX SJ8」のパターンと組み合わせることで、氷上性能を大幅に向上させているという。
また「WINTER MAXX SJ8+」は、高密度な『ナノ凹凸ゴム』の凹凸構造によって滑りの原因となる水膜を素早く除去し、高い密着力を実現することで、従来品に比べて新品時の氷上ブレーキ性能が14%向上*1し、氷上コーナリング性能も11%向上*2した。
さらに、摩耗しても凹凸構造を維持し続ける『ナノ凹凸ゴム』と、ゴムのしなやかさを保つ『液状ファルネセンゴム』によって、高い氷上性能が長期間維持することで、使用シーンが多岐にわたるSUV車両ユーザーの安全・安心な冬のドライブを足元から支えるとしている。

【*1 試験条件1】●サイズ:225/65R17 102Q ●内圧:230/230kPa ●排気量:2000cc ●駆動形式:FF ●場所:当社名寄タイヤテストコース ●路面:氷盤路 ●ABS:あり ●初速:20km/h ●距離:SJ8 17.7m、SJ8+ 15.5m

【*2 試験条件2】●サイズ:225/65R17 102Q ●内圧:230/230kPa ●排気量:2000cc ●駆動形式:FF ●場所:当社名寄タイヤテストコース ●路面:氷盤路 ●試験方法:ハンドル角を450度に固定し、アクセルを踏まないクリープ速度からゆっくりとアクセルを踏んで緩加速していき、 センターコンソールにとりつけた加速度センサーで旋回Gを計測し、最大旋回Gを計測。 ●旋回G:SJ8 0.113G、SJ8+ 0.124G

TOYO TIRES:サッカー日本代表として戦うセンパイたちへ 後輩からのエールを「応援フラッグ」に託して

今年5月、サッカー日本代表のサポーティングカンパニーとなったことを発表した同社は、同月28日から始まった、SAMURAI BLUEのサッカーワールドカップカタール2022アジア2次予選をはじめ、U-24日本代表や、なでしこジャパンの試合で、制作した広告やテレビCFを展開し、代表チームの戦いを応援している。
同社は、サッカー日本代表として選出された選手たち36名の母校から、後輩たちによる応援メッセージを集め、 一枚の大型フラッグにして贈ることを独自に企画。6月15日に開催される、SAMURAI BLUE対キルギス戦の 試合会場(パナソニックスタジアム:大阪府吹田市)に届けた。

◆企画概要
●名づけて「センパイ応援フラッグ」
コロナ禍で制約のある環境下、夢の舞台をめざす選手たち。
同じく、自由の効かない環境下で学校生活を余儀なくされている生徒達だが、自校出身の先輩が代表として真剣に戦う姿は誇りそのものである。そこで、両者を繋ぐことで、お互いをモチベーションに換えられたら・・・そんな思いから本企画が始まった。
まず、SAMURAI BLUEの選手たちが、かつて時を過ごした母校の後輩たち宛てに「センパイが代表に選ばれた」ことを新聞の号外版として印刷し、そのニュースを届けた。
新聞紙面には「センパイへのエール書き込み欄」を設け、応援メッセージを募集。
その結果「先輩の挑戦を誇りに思う気持ち」、「自分自身も夢に向かっていく約束」、「輝く姿を応援している」など、約1500ものメッセージが集まった。
そこからメッセージを一枚のフラッグに集約し、名づけて「センパイ応援フラッグ」が完成し、6月15日、大事な試合会場へ届けることができたとのこと。
●後輩からのメッセージは一人ひとりへ冊子としてプレゼント
渡せるフラッグは一枚。しかし、後輩の思いを一人ひとりに届けたい。
そんな想いから、メッセージを冊子に綴り、SAMURAI BLUE の選手一人ひとりの宛名を入れて制作し、宿泊するホテルへ36冊のメッセージ図録にしてお届けたという。
文集を手にとった選手たちからは、嬉しい驚きと喜びの声が漏れ、日本サッカー協会(JFA)の公式YouTube チャンネル「JFATV」でも、その模様の一部が映像(https://www.youtube.com/watch?v=VaJ-FdAUFbQ)で紹介されている。
SAMURAISAMURAI BLUE は、これから、世界の大舞台に向けた戦いが待っている。
今回の企画をはじめ、同社からは、今後も、開催される試合を通じて「青く、熱く、走れ。」というキーメッセージを掲げ、日本のサポーターと一丸となってサッカー日本代表を応援していくとしている。

BRIDGESTONE:中期事業計画(2021-2023)に沿った「稼ぐ力の再構築」の進捗について -中国合成ゴム事業再編を推進-

ブリヂストンは、2021年2月16日に発表した中期事業計画(2021-2023)※1において、グローバルすべての地域、領域を対象とした経費・コスト構造改革を進めていることをお伝えた。コア事業での経費・コスト構造改革とプレミアムビジネス戦略の推進からなる「稼ぐ力の再構築」をベースに、成長事業・探索事業へ戦略的成長投資を進め、事業環境の変化に応じたポートフォリオ経営を推進、着実に成長する”強い”ブリヂストンへの変革を目指している。
そして、その一環として、ブリヂストンは、中国で乗用車用タイヤ向け合成ゴムを製造・販売するグループ会社である普利司通(惠州)合成橡胶有限公司(以下BSRC)の全株式を、素材・化学関連事業をグローバルに展開する、LCY Chemical Corporation(以下LCY)に売却することを決定した。
売却価額は非公開。

◆BSRCとその事業再編の概要は下記の通り

取扱品目:乗用車用タイヤ向け合成ゴム
事業会社:普利司通(惠州)・合成橡胶有限公司
国・地域:中国 広東省 惠州市
事業規模:売上高 399百万人民元(約62億円※2、2020年実績)
従業員数:133名(2020年12月時点)
再編の概要:株式売却・2021年12月14日までにLCYに株式売却完了予定
拠点数:1

ブリヂストングループは、これまで原材料内製からタイヤ開発、製造、販売、サービスまでを一貫して行う垂直統合を通じて、タイヤ事業の全体最適を図っていた。一方で、昨今の目まぐるしく変化する事業環境下、より環境変化に迅速に対応しながら全体最適を図る体制とすべく事業再編を進めている。事業再編にあたっては、ブリヂストングループのみならず、再編対象となる拠点とその従業員が持続的に成長できることを前提に検討を重ねている。

BSRCに関しては、こうした検討の結果、素材・化学関連事業について卓越した専門性を有する企業であるLCYに売却することで、新たなシナジーが生まれ、BSRCがサステナブルに社会価値・顧客価値を創出することができると考え、今回の売却を決定したとのこと。

BSRCの従業員は、LCYのもと新たな環境下で職務にあたることになるが、LCYとのシナジーを職務に活かすことで、一人ひとりがより成長できると考えているという。また、お客様・サプライヤーに対しても、取引に伴う負担を最小限とするよう適切に対応していくとしている。

※1:中期事業計画(2021-2023)の詳細については、同社企業サイトに掲載するプレゼンテーション資料参照。
※2:1人民元=15.5円で換算。

今回発表した事業再編の対象拠点

TOYO TIRES:米国市場でタイヤの販売価格を改定

TOYO TIREの米国における販売子会社、Toyo Tire U.S.A. Corp.は、2021年8月1日より、冬用タイヤを除く全カテゴリのタイヤについて、ディーラ-向け販売卸価格の改定(値上げ)を実施することを発表した。

今回の価格改定は、米国市場での原材料価格および物流費が依然として高値で推移していることを受けて、最大で8.5%の改定を行なうものである。

【価格改定の概要】
1. 対象商品:市販用乗用車用、ライトトラック用、トラック・バス用タイヤ(但し、乗用車、ライトトラックの冬用タイヤを除く)
2. 実施時期:2021年8月1日より適用
3. 改 定 率:最大8.5%(値上げ)

BRIDGESTONE:ビジネスモデル変革や競争力強化のためのデジタルトランスフォーメーションを推進する企業として「DX銘柄2021」に2年連続で選定 ‐中期事業計画(2021-2023)を支えるブリヂストン流DXを加速‐

ブリヂストンは、経済産業省と東京証券取引所が共同で紹介する「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)2021」※1に、2年連続で選定された。「DX銘柄2021」は、東京証券取引所の上場会社の中から、企業価値の向上につながるデジタルトランスフォーメーション(DX)※2を推進するための仕組みを社内に構築し、優れたデジタル活用の実績が表れている企業を「DX銘柄」として、業種区分ごとに選定して紹介するものである。

ブリヂストングループは「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」というビジョンを掲げ、中期事業計画(2021-2023)において、独自のDXを推進している。ブリヂストン流のDXは、これまで現場で長年培われてきた強い「リアル」に「デジタル」を組み合わせることで「より大きなデータで、より早く、より容易に、より正確に」をテーマとして、断トツ商品・断トツソリューションの開発、展開に繋げることを目指している。現場密着型の技術サービスにより得られた市場・顧客データや、経験則にもとづく実験・実証により培ってきた「ゴムを極める」技術などの強い「リアル」に、「デジタル」を加えることで、独自のシミュレ―ションやアルゴリズムなどを活用し、市場・顧客接点、素材~製品開発~モノづくり領域のバリューチェーン全体でイノベーションを加速することが可能となる。

2021年末には、同社グループの技術開発拠点である小平地区を再構築し、イノベーションを通じて新たな価値を創造するグローバル拠点として「Bridgestone Innovation Park(ブリヂストン イノベーション パーク)」を開設※3する。そして「Bridgestone Innovation Park」を中核に、グローバル各地のイノベーション拠点間で、デジタル人財の交流を推進、市場データや開発データを共有するなど、連携しながら迅速かつ確実なアウトプットに繋げていくとしている。

今回、「DX銘柄2021」選定にあたって評価された同社の具体的な取り組みは以下の通り。

1. 高度設計シミュレーションを活用した断トツ商品「Bridgestone MASTERCORE」※4 (以下MasterCore) の開発

同社グループは、鉱山車両用タイヤ「MasterCore」の開発にあたり、デジタル技術を結集した高度設計シミュレーションを活用することで、鉱山のレイアウトや車両の走行ルートなど、お客様毎に異なるオペレーションに最適化したタイヤ開発を可能にしている。更に、鉱山オペレーションの現場で使用されるタイヤや車両のデータをリアルタイムで収集・分析するデジタルプラットフォームを活用し、独自のタイヤライフ予測技術を確立した。これらの取り組みにより、お客様の安全で経済的かつ効率的、環境にも配慮した現場オペレーションの実現につながるソリューションを提供している。また、以上の取り組みは単体で進めるだけでなく、ソリューションの提供を通じて得られたデータや知見を商品戦略に反映することで、さらなる価値を創造し増幅させるという成長戦略を実現していくという。

2. DXを促進するための組織体質変革

同社グループは、事業のあらゆる面でDXを加速するために、以下の体質変革の取り組みを行っている。

・DXとソリューション事業戦略を担うBridgestone T&DPaaS戦略部門を経営トップの直轄組織として設置
・日本、米国、欧州に有するイノベーション拠点の連携を強化
・ビジネスの現場を熟知した人財と、デジタル・データサイエンススキルを有する人財から成るDX推進体制を構築
・データサイエンティスト育成研修制度を開設するなど、社内のデジタル人財育成を推進
高度デジタル人財人数(グローバル): 2021年5月時点 約900人、2023年目標 約1200人

※1:旧「攻めのIT経営銘柄」。2020年より、選定の焦点をDXに絞り込むとともに名称を変更
なお、旧「攻めのIT経営銘柄」から通算すると、同社は7年連続で銘柄選定されている
※2:企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること
※3:イノベーションで新たな価値を創造する「Bridgestone Innovation Park」を開設
https://www.bridgestone.co.jp/corporate/news/2019112801.html
※4:鉱山の生産性向上に貢献する建設・鉱山車両用タイヤ 「Bridgestone MASTERCORE(マスターコア)」を発表
https://www.bridgestone.co.jp/corporate/news/2020080701.html